チラシの裏の設計書

プログラム開発、データ分析からロボット作りまでものづくり全般を思うがままに書き連ねたブログ。

「その問題、数理モデルが解決します」を流し読んだ

続編が出そうな雰囲気を感じたので、ささっと読みました。

honto.jp

世の中の事象をいかに数理モデルに落とし込むか、ということの入門的な本。
こう書くと難しそうに聞こえますが、本自体は物語調で読みやすいです。

数式もそこそこ出てきますが、まずは全部理解しようとせずに飛ばし飛ばし読むと、数学嫌いでも実社会の事象→数理モデル化の流れがわかりやすくて興味を持つことができるのではないでしょうか。

 

概要

目次を引用

第1章  隠された事実を知る方法
第2章  卒業までに彼氏ができる確率
第3章  内定をもらう方法
第4章  先延ばしをしない方法
第5章  理想の部屋を探す方法
第6章  アルバイトの配属方法
第7章  売り上げをのばす方法
第8章  その差は偶然でないと言えるのか?
第9章  ネットレビューは信頼できるのか?
第10章 なぜ0円が好きなのか?
第11章 取引相手の真意を知る方法
第12章 お金持ちになる方法

(これだけみると、怪しいHow to本に見えなくもない。。。)

これらの日常的な疑問に対して数学を適用していくことで、最適解を導き出したり物事に対する理解を深めていく、、、という流れが学べます。

数理モデルってなんだ?という状態からスタートする場合でも最初の前書き(だったかな?)で簡単な例が示されておりわかりやすかったのでちらっとだけ紹介。

「雨が降りそうだから傘を持っていく」「雨が降る確率は低そうなので傘を持っていかない」というような事象をモデル化する例。モデル化の中で「傘を持っていくコスト」を考えたり、「降水確率が何%なら傘を持っていく判断をするか」ということを知るための応用をしたりといったことが説明され、数理モデル化についてイメージが持てます。

 

ピックアップ

理想の部屋を探す方法

部屋探しをテーマに、何軒ぐらい見て決めればいいのか、その時正解を選ぶ確率はどうなのか、といことを考えていきます。

秘書問題と言われたりもするものです。

 

なぜ0円が好きなのか?

これも身近なテーマで「10,300円のものが10,000円になる」のと「300円のものが無料になる」ものは同じだけお得なはずなのに、後者の方を選ぶ人が多い。どうやら金額に対する人間のお得感というのは、数字の変化と一致しないようだぞ、という現象をきっかけにモデル化を試みるもの。

 

全体を通して、知っていれば実社会で応用のチャンスをつかめるかも知れないと思う内容が多く、数式を理解しないまでもさらっと一読しておくオススメな本かなと思いました。

実社会の問題解決の一手段として「数理モデルを適用する」を選択肢に持てるとかっこいいですなぁ。

 

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