チラシの裏の設計書

プログラム開発、データ分析からロボット作りまでものづくり全般を思うがままに書き連ねたブログ。

突然「事業計画作成とベンチャー経営の手引き」のPDFを流し読んだ

このPDFを教えてもらったのでさらっと見てみると、ベンチャー経営者だけでなく組織人に役立つ印象があったのでざっくり全体を流し読みました。

 

事業計画作成とベンチャー経営の手引き

- ベンチャーを順調に成長させるため、社長は事業計画をどう作成し、日々の経営をどうリードするのか -

http://www.nict.go.jp/venture/4otfsk0000396nc2-att/businessplan_guidance.pdf

 

総務省のICTベンチャー向け資料だそうです。200ページて。

(ICTって久しぶりに聞いたな。)

独り言

まず最初数ページの”箇条書きが意味をなしていないほどの文章ぎっしりスライド”をみて何かあれな感情が出てきましたが、資料用スライドなのでセーフ

 

概要

・事業計画の作成

・会社設立

・社内の方針

・経営

・組織構築

・自身の成長

というような全9章の流れになっている。

前半部分は事業計画や創業にどのようなことが必要かというところなので、経営者や経営や事業戦略に関わりたい人はサラッとみると良さそう。後半部分の組織づくりや自身の成長というところは、主語は「社長は・・・」と始まっている文章が多いものの、組織やチームを引っ張る人全てに当てはまるものだったので、チームの長やこれから上にん立ちたい人は見とくとよさそう。

ということで後半部分を中心に、印象に残ってるところをピックアップ

 

社内の方針決定=事業計画の議論、確定、確認、修正(p91~)

5章にあたる部分でこのあたりから、組織的な話になってくるので組織人に重要。

 

戦略代替案の評価/経営課題の優先順位決定

検討フォーマットが示されており、イメージが付きやすい。

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経営課題ではなくとも課題や優先順位の棚卸しに。ファシリテート本などにはこういったものがよく出てくるが、経営で陥りやすい問題点やそのアプローチとともに出てくるのでイメージしやすい

 

事業計画の確認、修正、抜本的見直し

「ここまで築きあげてきた資産すべてを持って、今日スピンアウト創業し、3年後の上場をねらおうとする場合の本来の事業計画」を作成してみる。そうすると今何をすべきかがより明確になってくる

なるほど。

 

効果的な会議

陥りやすい問題点:ただ集まって議論するだけ、結論を出さすになんとなく、発散と蒸し返し・・・

アプローチ:会議リーダーを置く、ホワイトボード使え、何を話す時間なのか、論点がずれたときはフレームワークやロジックツリーが生きる・・・

 

急成長ベンチャーの組織構築=事業計画を実行する筋肉づくり(p131~)

7章、組織づくり部分。

・仕事のスピード、効率・効果チェックリスト

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あわわわ。

 

人材育成に本気で取り組み、社員の成長を加速させる

「人材育成は、費用がほとんどかからず、しかも素早く成果が出る魔法の杖」だと一刻も早く理解し、本気で取り組むこと
  – 「ベンチャーでは人材育成をしている暇などない」という説を唱える人もいるが、これは人材育成についての成功体験が不足しているためと考えられる

なるほど(白目)

 

エンジニアスキル評価基準の導入

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例ではあるものの参考にどうぞ。要求レベル高め(白目)

 

育成を加速する組織文化とアプローチの確率

1. ポジティブフィードバック

2. アクティブリスニング

3. オーバーコミュニケーション

4. コーチングの徹底

5. アウトプットイメージ作成アプローチの実行

詳しくは本文をどうぞ。

コーチングの話や経営者支店のチェックリスト・会議のリーダーシップ評価チェックリストなど、具体的な表があって便利そう。

 

社長自身の成長(p169〜)

多いのでタイトルのみ。。。

・メモ書きで頭の整理

・素早く結論を出すための「仮説思考」

・最短で成果を出すための「アウトプット指向」

・物事を明確に整理するための「フレームワーク

というように、社長だけではなく全人類・・・な内容。

 

・どうリラックスし、かつトップスピードで走り続けるか

このあたりは生活やお金のためと割り切って働くタイプの方からすると熱すぎるところ。

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※抜粋キャプチャ

 

・部下をうまく活用し、最も重要な仕事に集中できているか

・わかりやすい文章を書こうと真剣に努力しているか

 (うあー、このブログの文章うあー。。。)

 

といった内容がひたすら200ページ書かれているスライド資料です。

前半部分も経営者でなくとも事業全体を見るための一つの視点として知っておくとよいとおもいますし、後半部分は具体的なサンプル等もあって働き方を振り返るのにちょうどよいのではないでしょうか。

 

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「サボタージュ・マニュアル」をそこそこちゃんと読んだ

本日の流し読み日記です。流し読みよりかは少しちゃんと読みました。

サボタージュ・マニュアル 諜報活動が照らす組織経営の本質」です。

 

honto.jp

本の紹介文の通り、CIAの前身の組織が書いていたとされる「サボり」を発生させて敵対組織の力を削ぐためのノウハウをまとめた文章です。

その内容が現代の企業にも当てはまるものであり、、、という解説本です。

 

概要と感想

このCIAの資料が公開されたころにはネット上で「あ、これうちの会社の状態だ・・・」と話題になったらしく、現代の組織でもあるあるネタとして通用するものとなっています。

例えば、

・形式的な手順を過度に重視する

 →手順をチェックするだけの専門職が生まれたり

 →目的よりも手順が重視される

・人数を集めた会議が副作用

 →声の大きい人に従ってしまう現象がおき、「多数決」にすらならない

 →発言のタイミングを伺う、ことの無駄時間

・徹底的な議論

 →必要な場合もあるが不確実性の高い現代ではコストが掛かりすぎる面もある

 →このあたりは前回の流し読みとも関係しそう

stkdev.hatenablog.com

 

また、効率化を目指すために作られたはずの官僚制が逆に働く機能についての解説など、組織で働く上で参考になることも多そうです。

 

本のボリュームとしてはそんなに多いものではなく、解説自体は5,60ページ程度などのでササッと読める本になっています。

続編の「アンチ・サボタージュ・マニュアル」もあるようなので、また読んでみたいと思います。

 

おしまい。

(最近、ブログがスピード重視なので内容薄めだなぁ。)

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「スタンフォードで学んだ 最強の意思決定」を流し読んだ

本日の流し読み日記です。

スタンフォードで学んだ 最強の意思決定」を流し読んで行きます。

www.nikkeibook.com

 

総評

タイトルの「意思決定」だけ見ると頭の整理術とかそう言う関連かと思いがちですが、本書はチームや関係者全体の意思決定をサポートするためのファシリテーションの重要性や具体事例を使ったよい意思決定のための思考手順を紹介している本です。

組織のトップによる即断即決をしてもいいとき・良くないときというような話から始まり、意思決定を遅らせがちな要因とその対策が解説されています。

オリンピックの新国立競技場のデザイン(白紙撤回になったあれ)を例に、実際に意思決定の議論をしてく様子を本の約半分をも割いて解説しているため、かなり具体的で紹介されているフレームワークの活用方法がわかりやすい印象だった。

 

概要と感想

最初の章では意思決定が遅れたりできなかったりすることの原因をレベルに分けてまとめている。「願望と意思決定」が混在しがちなことや議論が積み上がらない状況の説明など、あるあるな状況を整理し、問題点をまとめている。

次の章でこれらの問題を解決し、自分の意識決定とチーム全体の意思決定をするためのプロセスを7つに分け、細かく説明している

プロセス1:課題の明確化・共有化

プロセス2:論点の洗い出しと意味合いの抽出

プロセス3:3要素の階層化

・・・

これらはファシリテーターの動きを想像させられるものだった。どのような点に注意すると最初の章で出てきたような問題に陥らないかを解説している。

具体的なやり方もでてくるため、一度サラッと読んだだけでは頭に入り切らないので必要なときに読み返すようにしようと思った。

最後の章では新国立競技場建設の論争をモデルケースに実際にプロセスに沿って提案を作る、といったことを行っており、7プロセスの使い方がより詳しくわかるものとなっていた。

 

全体の感想として、「意思決定」というタイトルではあるが意思決定につながるような「物事の問題解決はこのようにしろ!」というような広い範囲で学びのあるテーマだと感じた。

 

 

なんか文章バラバラだなぁ。

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「データ分析チームの作り方」を流し読んだ

久々の流し読み読書日記、今回は「データ分析チームの作り方」です。

 

www.shuwasystem.co.jp

 

総評

近年徐々に成功事例やノウハウの貯まってきつつある「データ分析組織」を作る上で、携わっている人ならぼんやりと考えていることがまとまって言語化されている本だと感じた。

チーム作りを始めための最初の1冊として良いと思った。

逆に言うと全体を俯瞰し、理想的なことを書きすぎているがゆえに「そうは言ってもなぁ」みたいなところもないわけではなかった。

(ざっと流し読みだったので見落としてたらごめんなさい。)

例えば、チーム立ち上げの1名目(責任者)はデータサイエンス事業の全体を俯瞰できてストーリーを描ける必要があるので、理想は外部でデータサイエンス事業実績がある人を連れてこい、とか。

 

概要・感想

全4章となっており、

1.データ解析の本場米国と日本の決定的な差

2.モダン・データサイエンス

3.分析チームの立ち上げ方

4.チーム運営

となっており、データ事業の現状から始まり徐々にチームの作り方に入っていく流れ。

1,2章はこの手の分野にいる人ならふんわりと抑えておきたい業界動向のようなイメージ。実際にチームに携わる人は3章からが本番。

混同されがちな「データサイエンティスト」「データアナリスト」「データエンジニア」「機械学習エンジニア」などの筆者の定義やそれぞれが追うべきKPIなどがまとまっており、言葉の共通認識をもつために良いと感じた。

それぞれの定義は妥当とおったが、会社により微調整は必要そう。

 

4章はチーム運営で気をつけることやTipsがまとまっているイメージ。

ページ数の都合もあるかと思うが、一つ一つはサラッとしている感じではあるが、チーム運営に詰まったときにヒントになるポイントとして良いと感じた。

特に「学びの共有回数」を運用指標とする、といったような案はなるほどと思った。

 

まとめ

データ分析組織を作ろうと思ったときや、設立間もない分析チームに入ったときにざっと読んで考えるべきポイントを整理するのに役立ちそう。

 

 

「説得とヤル気の科学 最新心理学研究が解き明かす「その気にさせる」メカニズム」を流し読んだ

今回の流し読み読書日記は「説得とヤル気の科学 ――最新心理学研究が解き明かす「その気にさせる」メカニズム」です。

最近読書日記ばっかりです。

 

www.oreilly.co.jp

 

総評

人の行動原理を心理学的な面から解説し、どのような行動や言葉が人に作用するのか・どう応用すればよいのかを示してくれている良書。

タイトルでは「説得とやる気」とあるが応用範囲は広く、人の行動を引き出す必要があるプレゼンや会議の場はもちろん、マーケティングや宣伝などにも広く使える本だと感じた。また本書内でも書かれているが、「自分で使う」という観点以外でも世の中で使われている様々な仕組みの理解であったりオレオレ詐欺への防衛だったりと人の行動に影響するものに興味がある方にはおすすめの本。

 

概要と感想

内容の密度が高いのでサクッとまとめれるほど理解できていない。。。

印象に残っているものをピックアップ

 

ペルソナ

一般的にペルソナというとマーケティングで使われるような「〇〇歳でXXをしていてい、こんな趣味があって・・・」みたいな仮想的な人物像のように使われるが、本書では更に深い活用がかかれている。例えば本人が思っている自分自身のペルソナ(自分はこういう性質の人間だ)というものを意識した問いかけだったり、そのペルソナの変更を誘導することで行動を促したりといったことまでかかれていて新鮮だった。

 

帰属意識や強化刺激

自分はこのグループに入っているという意識や報酬によって人がどう感じ、行動にどう影響するのかというのを多くの研究例とともに紹介されている。

例えば、飲食店などでポイントカードなどは一般的に発行されており効果があるマーケティング手法であることはなんとなく感じているとは思うが、それが何故起こっているのか人がどう感じているのかというところを丁寧に解説しているため、身近なマーケティングなどを深く理解するのに役立つと感じた。

 

心の錯覚

数字や言葉の見せ方によって人間の心がどれだけ錯覚を起こし、正しいと思っている行動がずれているのかがわかる。

またそれを使って交渉にはどのように数字を出せば良いのかなどもわかる。最初に出てくる一つの数字に引っ張られてしまうアンカリングの原理と値段付けの関係やメタファーを使うことで印象がかなり変わることなども。

 

ケーススタディとストラテジー一覧

本書のポイントとしてケーススタディとして10以上の実例の紹介がある。まずはこちらを先に読んで、有用性を確認するのが良いかもしれない。

また各項目ごとにストラテジーという形でポイントがまとめられているのですが、100以上出てくるのでどうしてもどこに何があったか忘れがちになる。それも最後の章に一覧があるのでとても親切だと感じた。

 

 

ということで、本書は内容が充実・研究の事例も豊富で、必要に応じて何度も読み直すのがよい本だと思った。行動分析学に興味が持てるとても良い本。

 

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「世界最高のリーダー育成機関で幹部候補だけに教えられているプレゼンの基本」を流し読んだ

前回に引き続き、プレゼン本読書記録。

お次はこれです。

 

www.kadokawa.co.jp

 

総評

シンプルで伝わるプレゼンにするにはどうするか、どのような構成にすると良いかということが体現的に書かれている。GEの研修で実際に行われたテクニックなど、すぐに実践しやすい情報もあり参考になった。

ただ、資料(スライド)のまとめ方などは淡々と要点が書かれているため少し具体的なサンプルなどがあればいいなと思う部分はあった。

 

概要と感想

参考になると思ったポイントを列挙。詳しくは本書をどうぞ。

 

ABCD→E

1. 聞き手の分析(Analyze Audience)

2. メッセージ構築(Build Message)

3. スライド構成(Construct Slide)

4. 伝え方の工夫(Deliver Presentation)

結果、聞き手の満足(Engagement)

という流れで考えよう

 

スライドを削る練習

・「10分用のスライドを準備してきてください→今から20分で5分用のスライドに作り変えてください」という研修がある。コアメッセージが固まってないとガタガタになる。

 

・「スライドを1/3に削り、さらにそれを1/3に削る」練習→コアメッセージが残るようにする→そこから肉付け

 

"スライドは巨大なカンニングペーパーではない"

 

このあたりは自分の発表したい内容がちゃんと固まっているかを確認する手段にもなりますし、良いスライドへのブラッシュアップになりそうです。

記憶に残るメッセージ

・「15語いないのメッセージにする(英語の場合)」日本語なら25-30文字程度

・GEの記者発表で使われたスライド例

1枚のスライドで「ecomagination」「Green is green」と書かれているだけ → これだけで30分。

ecomagination・・・エコロジー、エコノミー+Imagination(想像力)の造語

Green is green・・・1つ目のGreenは環境ビジネス、2つ目はドル札紙幣(greenback)で、環境ビジネスはお金になるということをメディアに会見

 ここまで短いのを作るのはセンスかもしれないですが、一文にまとめておくというのは重要そう。

プレゼンの目的

どれかだよ

・説得するとこ

 1. 意思決定をして欲しい

 2. 何かの行動をとって欲しい

 3. 自分の提案を受け入れて欲しい

・情報を伝えること

 4. 情報の共有をしたい

 

構成は後ろから考える

コアメッセージが決まったら構成を作っていく

・「物語(前置き)→問題(原因)→解決策」という順番はアジア人がやりがちでスタンダードではない

・「提案→問題→解決策→想定される効果」の順にしよう

最終ゴール「このプレゼンによりどんなことが怒るのか」から考えるといいよ

 

確かに前者で作りがちなので気をつける。研究発表とかならいいけどね。

黄金の1分間

・冒頭の1分間で聞き手の関心を引くことに失敗するともうだめ

・エレベータースピーチの練習

 ・(エレベーターに乗り合わせた上司に)60秒で言いたいことを伝える練習

・1分間を成功させるためのポイント

 ・1つの明確な目標を意識

 ・聞き手にわかりやすい言葉

 ・聞き手の優先事項と関連性を明らかに

 ・聞き手にとってのメリットを訴求

 ・聞き手の興味を引き付けるためのフック

とにかく聞き手目線

・1分間の例

 ・実例、ユーモア、逸話、引用句、例え話、衝撃的な事実(数字)・・・

 → それでも思い浮かばない場合はコアメッセージの質問系

  ・「目的:プロジェクト予算1億欲しい」→「このプロジェクトで来年3億の増益を見込めるとしたらどんな手段があるでしょうか」みたいな始め方

 

アクションプランまで落とす

・アイディアの提示、解決策の提案で終わるのは残念、そのあと展開(アクションプラン)まで見せると信頼を得られる

 

〜〜〜

 

もちろん内容はまだまだありますが、列挙しすぎても引用じゃなくなってしまうのでこの辺で。

 

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「マイクロソフト伝説マネジャーの 世界№1プレゼン術」を流し読んだ

今回も読書日記です。

プレゼンすることがちょこちょこあるので。

www.diamond.co.jp

 

総評

「良いプレゼン」のための心構えが詰まっており、また文章自体の構成も流石の読みやすさがあり、プレゼンする人は読んでおいて損はない本と思いました。

 

感想

身振り手振りとか綺麗なスライドとかそういった小手先のテクニックを紹介するものではなく、相手に届くプレゼンとは何かというものをテクニックも交えながら解説している書籍です。

特に本書で強調されるプレゼンのゴール「相手をハッピーにする、行動を引き出す、言いふらしたくさせる」ことは、特にビジネスの場では忘れられがちなことであるため、プレゼンを作る際には常に意識する必要があると感じた。(ビジネスでは「説明」するためのプレゼンをしてしまいがち)

また、「プレゼン作り」の話だけでなく、プレゼン外でもアンテナを張り巡らせておく重要性やはたまたプレゼン後の質疑応答、オーディエンスの集中を切らさないための細かいテクニックなども随所に入っており、実際に何百というプレゼンをこなしてきている筆者のノウハウの詰まった一冊です。

 

この記事もそうですが、読んだ後に言いふらそうとしている時点で筆者のプレゼンにやられた(いい意味で)ということですね。

 

・・・ただ、タイトルがコピペしにくい(Noのところ)のだけは、言いふらしにくい(コピペしにくい)のでなんとかして欲しかったです。。。